あなたは「フッ素」に、どんなイメージを持っていますか?
虫歯になりにくくなるんだよね?
体に悪いって聞いたことある・・・
フッ素は「歯が強くなる」とか「虫歯になりにくい」と言われている反面、「体に良くない」というイメージを持っているママも多いんじゃないでしょうか?
実際に歯医者で働いていると「フッ素は体に良くないから使いたくない」というパパママが一定数います。確かに、よく分からない正体不明なものを子供に使うのって不安ですよね。
結論からお伝えすると「フッ素は、正しく使うと害はないとされ、虫歯予防にかなり効果的」です。
歯科衛生士としてはオススメしたい!
実は今年、「子供にも濃度の高いフッ素を使った方が良いよ~」とフッ素の基準が変わったんですよね。
フッ素の使用はオススメしたいんですが、この新基準に私は疑問を持っています。
う~ん・・・本当に必要かな?
ここからは、いち歯科衛生士として私個人の考えになりますが「必要以上に高濃度のフッ素を使う必要はない」と思っています。
そう思う理由は大きく2つです。
私は低濃度フッ素でいいと思うんだ!
もちろん、最終的にフッ素を「使う・使わない」や、新しい基準に合わせ子供でも「高濃度フッ素を使う」の判断をするのはママです。
この記事では、判断するのに、知っておいて損はない・・・そんなフッ素の情報を歯科衛生士歴25年の私が解説します。
年季の入った免許だね笑
うるさい!!笑
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フッ素は本当に危険なのか
ネットなどで『フッ素』と調べると、「フッ素 危険」など不安になるような言葉がすぐに引っ掛かってきます。
こんなのを見ると、自分や家族の口に入れるものだし、ましてや幼い子供に使うとなると心配になって当然です。
添加物とか人工的なものって抵抗ある
子供のものは特に、害があるものは使いたくないし、口に入れるということは体内に入るということ・・・それを考えると尚更、抵抗があります。飲み込むわけではありませんが、歯磨き粉だってできるだけ安全なものを使いたいし、フッ素も必要最低限にしたくないですか?
それは歯科衛生士の私も同じ!
まず、知って欲しいのは、私たちが「フッ素」と呼んでいるものは「フッ化物」です。歯磨き粉には「フッ化ナトリウム」「モノフルオロリン酸ナトリウム」などと表記されています。
それに対して、劇薬なのが「フッ化水素」です。劇薬ですが、フッ化水素は99.9%以下の低純度で、フッ化物や、フライパンなどのフッ素加工(フッ素樹脂)や冷蔵庫などのフロンの原料に使われています。
なので、私たちが入手できる歯磨き粉に含まれるフッ素は、かなりの量を過剰摂取しない限り、人体に害はないとされています。
フッ素は過剰摂取するとキケン
フッ素(フッ化物)を、どれくらい摂取すると過剰摂取になるのかというと、9歳以上で1日10mgが摂取許容量となっています。
全然ピンとこない・・・
歯みがき粉2cmに含まれるフッ素の量は約1mgなので、10回分を全部飲み込むと過剰摂取になります。
20センチ食べる感じだね
チューブを絞って直にとかね・・・
小さい子どもは飲み込んでしまう可能性があるので、歯磨き粉などフッ素が入っているものを、手が届くところには置かないように気をつけましょう。
基本的には、歯磨き粉にしても、歯医者のフッ素塗布にしても、口に入れたフッ素のほとんどは吐き出します。なので、フッ素による体への悪影響は出ないといわれているんですよ。
フッ素を過剰摂取するとどうなるの?
フッ素は一度にたくさん摂取したり、長期間に渡って大量に摂取し続けると、悪心・おう吐や、歯や骨に異常が出るなどの中毒症状が起こることが報告されています。
歯への影響はないの?
歯への影響ですが、生えている歯ではなく、歯が作られるときにフッ素を大量に摂取すると、歯が白くまだらになる斑状歯(はんじょうし)になってしまうことがあります。
なので、今年の1月まで日本のメーカーでは高濃度フッ素(1500ppm)は大人、中濃度フッ素(1000ppm)の歯みがき粉の使用は6歳以上、6歳以下は500ppmの低濃度フッ素の『子ども用歯磨き粉』の使用を推奨していました。
ところが、現在は0~5歳が1000ppm、6歳以上は1500ppmの高濃度フッ素を推奨しています。
私が子供には従来通りの低濃度フッ素を勧めるのは、日本ではまだ、この濃度や使用量がはじまって1年も経っていないんですよね。そこも心配だし、今までのフッ素濃度と使用量で効果的には十分だと私は思っています。
うちの息子たちも低濃度フッ素で虫歯ゼロ!
研究で1~3歳までの間に、「歯医者で定期的に高濃度フッ素塗布」と「家庭で低濃度フッ素の歯磨き粉の使用」を合わせて行った場合、高濃度フッ素塗布だけを行った場合と比べて、就学児のむし歯の減少率が約65%となることも明らかになっています。
低濃度のフッ素でも毎日使えば効果あり!!
歯が生えてすぐから6歳以下のお子さんに、私がおすすめしたい低濃度フッ素はコチラです。
\私のイチオシはこれ!/
研磨材が入っていないからオススメ!
6歳以上ならレモンティー味が人気でしたよ♪
\6歳から大人まで使える/
歯医者での「フッ素塗布」は大丈夫?
歯医者で行う「フッ素塗布」は、歯磨き粉とは違ってフッ素濃度が高いです。
え!?中毒が心配・・・
ですが、歯面に塗るフッ素はごく少量です。さらに、余分なフッ素は吐き出すので、中毒症状が現れることは、滅多にありません。
身体の中に取り込む「摂取」と、表面に塗る「塗布」は違うということですね!
どの程度摂取すると危険かというと、5才児(体重18kg)が「フッ化洗口液(うがい薬)0.05%フッ化ナトリウム溶液」40人分を一度に飲んだ場合に急性中毒になってしまうそうです。
出典:厚生労働省 フッ化物の急性中毒量 e-ヘルスネット
正しく使わないと効果なし!フッ素の使い方とは?
従来の低濃度のフッ素でも効果は十分と考えていますが、正しく使わないと意味がありません。
フッ素は長くお口の中に留めておくことで、ミネラル分が歯に浸透しやすくなるので、フッ素を効果的に使うためのポイントをご紹介しますね。
何となく子供に使うイメージの強いフッ素ですが、大人にも効果がありますのでぜひ日常に取り入れてくださいね!
家族みんなで強い歯を目指そう!
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